2014年3月25日火曜日

子育て・DSM5についてのもうちょっとインサイドな情報

送ってもらいました

以前にご紹介した、
片親疎外にかんしての学術的(とは限らないが)批判にこたえたバーネット博士に、
(ガードナー博士がやったように)DSMについて
コメントなり論文を出してくださいませんか m(__)m と
お願いしてみたところ、(この顔文字はぬきに)
たいへん暖かい返信がありました。
実務的部分はだいたいこんなかんじ。
DSMについては、PAという言葉こそ使われていないが、
概念は明確に載せられている。
だから私も共著者も、半分は成功したなとおもっている。
診断に使うことができる新しい項目もできた。
これについての短い論文を書いたから送ります。
次はICD-11だよ、がんばろうね。
それで、また了解をとったうえで、翻訳してみたいと。
American Academy of Child Adolescent Psychiatryという学会の
ニュースに出した、意見表明です。まあ査読つきではないけど。
こういうのってきちんとした論文になるには数年かかるだろうからなあ。

とおもいきや。わりとインサイドな情報でした。
オピニオンってかたちで出してますが。
DSMってことだけでいえば、リンダさんのやつよりも網羅的。

2014年3月23日日曜日

子育て・自分自身のこと

そこはどうなんだろう?

私の母も難しいひとで、過干渉で、私はあまり愛されていた実感がないです。
もうケンカはしないけど、仲がいいわけではない。
私の両親は離婚していて、私は当初、母から引き離されていました。
やがて母方にうつりましたが、当然、悶着はあった。
かなり高葛藤な離婚と言えます。

私が母方を選んだ(家庭裁判所で証言をしました。6歳だったと思われる。)のは
養父が大好きだったからかもしれない。
やるなあ父さん。数回あっただけの男の子をたらしこめるなんて。
私にできるだろうか? むしろ、泣かれちゃうかもしれないぞ。

父方の祖母は厳しいひとだったけど私には優しく、私もなついていました。
友達もたくさんいた。
引っ越してそれらの人々に会えないのは悲しかった。
けど私は新天地を選択した。
理由がいまいち思い出せない。いくつかあるんだろうけど。

実父の母も、たくさんいたおばさんも、私の前では実母の悪口は
ぜったいに言わなかった。これは、たいしたもんだ。
たぶん、祖母が偉かったんだろうと思う。
実父はすごくおっかない人で、私(4歳くらい)にキレて、
食事中の食卓から風呂場まで抱えていって、
そのまま風呂のなかに放り込んだことがあります。

この記憶、どこかで自分でつくったのだろうか?
ちょっとユニークすぎる折檻の方法だよなあ。
実母からも、熱いアイロンを腕に押し付けられて折檻された記憶があるんだけど、
これも虚偽記憶だろうか?

どっちも、もう確かめようがないけど。
母は、それはお前が自分でイタズラしたのだと言ってた。と思う。
腕の内側にあったやけどのあとも、もう見えない(大学生のころまでは残ってた)。

なんか被虐待児みたいだ。まあ、どっちも一回きり。

実父にはその後、何度か会えました。
良い記憶も悪い記憶も、まあ、たいしてなかった。
実父は会社人間だった。
いっぺん、会社につれてってもらったことがある。
海にいったのも、なんとなく覚えている。
それらは、きわめてスペシャルな出来事だった。
だから、あんまり一緒にいた記憶がなかった。
私も忙しかったし、
会うのが億劫だったし、会ったことがバレると母がうるさかったので、
大人になってからも、あんまし会わなかった。
でも、会えばフレンドリーに話ができた。
父の行きつけのスナックに行ったりもした。
私の子供のときの写真を、ずっと持ち歩いていた。
もっと会いにいけばよかった、悪いことしたかな、とも思う。
残念ながら、私の長女が生まれる直前に、亡くなりました。

私は結局、実母とも実父とも連合を組まなかった。
仲良くしていたのは祖母と養父でしたが、彼らはだれも非難しなかった。
有難いなあ、私、かなりハイリスクだったはずです。

もっとも、やっぱ何かはあって、だから「また引き離されている」50%の1人、
なのかもしれません。自分のことも疑ってかかったほうがいいかもしれん。
妻がここまでおかしくなっていても放っておいたのはおかしいと同僚には言われた。
そうかもしれない。
でも、どうできたのか、今でもわからない。

身内が狂うと、どんだけたいへんか、
どれだけしんどいか、どれだけうんざりするか、
これは、経験者でないと分からないのではないかなと。
説明できそうな感じがしない。

いつも、地雷がどこにあるのか、気にしながら生活する。
自分だけならまだしも、人質をとられる。
思い出すだに、おぞましいです。
子供を連れていくとは思わなかった。それはヤラレタ、だけど、
正直、出て行ってくれてほっとしている自分も、1割くらい、います。
それじゃ子供がまずいじゃん、で慌てている自分が9割くらい。

子育て? ひとつ分かった(かもしれない)こと

妻はPASなのでは

と、気づいた。典型例ではないながら。

というか、PASの概念をもうちょっと拡大できるのではと思った。

妻の場合、べつに両親は離婚していない。
ただ、父親はずっと不在がちで、プレゼンスは低かった。
母も働いていた。血の繋がらない祖母がいて、
この方も保険の外交員として働いていたんだけど、
妻をよく同伴させて営業していた。

妻は実母と仲がわるく、しょっちゅうケンカしていた。
妻は、自分のことを愛してくれたのは、この祖母と神だけだと言っていたらしい。

私がみた限り、妻の母はかなり我の強い、権力志向が強い人で、
妻もそういう傾向があるから、
そういう人同士が仲よくはできないよなと理解していた。

ここにPASという概念をもちこむと、原因がとてもわかりやすくなる。
たぶん祖母は妻をとりこんで、実母を攻撃させていたのでは。
また妻は、祖母からその許可をもらっていたことで、
支配欲が強い実母と戦っていたのでは。

それが、「何をしてもよいという免状をもった」状態の原因になったのでは。
子供らの先生を(子どもたちの面前で)呼び捨てるとか、
私の悪口を言うとか、やりたい放題だったもんな。
PASとかんがえると納得できる。
パーソナリティ障害だろうとおもってたけど、その原因はPASではないかなあ。

もっとも、結婚当初はここまで壊れていませんでした。
悪化したことには私の責任もあるんでしょう。
ただまあ、子どもにそのPASの連鎖を続けさせるわけにはいかないな。

2014年3月16日日曜日

子育て・片親疎外とDSM-5

標記、面白いブログをみつけました。

アメリカの実務者の論文で、要は、PAというかたちでは
DSM5では取り上げなかったのだけど、相当する病態にかんしては
違う項目で取り上げているとのこと。

これは、そのうちだれかもっと権威筋が原著論文としてまとめるのだろうけど、
いますぐ使えるかもしれないなと思ったので、

いま著者の方と、私が翻訳して公表してかまわないか、交渉中です
(いちおうOKはでているけど、大丈夫なのあんたの訳は、ってニュアンス)。
たぶん訳してから友達にみてもらってチェックして、って感じになろうかと。

目下、鋭意翻訳中です。ちょっとまってください。

あと、他にもだれか訳してくれないかなあ。
食い違ってたら誤訳がわかるし?

ちゃんとウラをとるために、DSM-5、買わなきゃ。この論文が嘘だったら、痛いから。

2014年3月15日土曜日

嘘つきは、迷惑

信頼と科学

STAP細胞。あの発見が本当なら、とてつもなく素晴らしい発見だった。
再生医療を10年も20年も手前に引き寄せる、すごく画期的な発見。
細胞の分化について、われわれの知識と理解を根底から書き換えるような発見。

もちろん、発見には「慌てものの間違い」がつきものです。
ミスだってある。
私も、Natureにアクセプトされた論文を、間際で撤回したことがあります。
あんときゃ、たいへんだった。(けど、気付いてよかった)。

私達は、間違えることはあるという前提でものを考えています。
論文のレフェリーするときもそう。
どのくらい綿密にやってるかなとか、いろいろ考えながら読みます。
でも、基本には性善説があると思う。
だって、プロに本気で嘘をつかれたら、見抜けないですよ。
画像だって、使いまわさなくていいくらい、
何百から何千くらいのストックは普通にもってるよ。プロなら。

STAP細胞の件、とくに理研が用意してくれた解説のページも秀逸で、
私は100%信じてました。あれは、東北大の出澤先生のMuse細胞の
上位概念なんじゃないかと理解していた。
山中先生のiPS細胞も素晴らしい成果だけど、
これら「非組換」な幹細胞を、
ふたりの日本人の女性研究者がそれぞれ独立に発見したことは、
世界に誇るべき痛快事だと思ってた。
講義でも、今年はこんな素晴らしい発見があったんですよって解説した。
写真の取り違えの話がでたときも、ああまあNatureは急がせるしなあ、
慌てて間違えたのかなあとか、のんきにおもってた。

そりゃないよ、Oさん。
騙された私がバカだったんだけどさ。

このひと、嘘を突き通すだけのスキルも持っていない、いわば素人でした。
なんでそんな素人の嘘が理研もNatureも通過したんだろ?
理研のサイエンス・ライター、いまごろ悔しがってるだろうな。
わかりやすい、良い記事だったんだけど、このひとも性善説で動いていたんだよな。

科学は、とても複雑で大きな対象を、
大勢の人々が少しずつ調べて、その成果を合算して全体をみる、
というスキームで動いています。
分担することもあれば、競争することもある。
でも基本は、みんなが持ち寄ることです。
そのなかにスカが混じってると困るから、正しいかどうかをお互いに検証します。

Oさん、その仕組を理解してなかったみたい。
嘘なんて、いずればれるのに。

なんにしても、信頼がないとダメな業界ではあります。
共著者のV氏、聞いたことある名前だけど誰だったかなあ?っておもってた。
ここで、なんでミミネズミのことを思い出せなかったかなあ。俺のバカ。
これは、ヒトの耳のような構造物を背負ったヌードマウスで、
技術的にはぜんぜん意味がない、
けど「ヒトの遺伝子で作らせたのか?」「生命の冒涜だ」とか
一瞬で思わせちゃうくらい、インパクトだけは強烈なシロモノなんですよ。
まじめにバイテクを研究している人たちの足を、
このマウスがどれだけ引っ張ったか。
あいつだ、このVは。何でいままで生き残っていた?

嘘をつく人、ほんとうに迷惑
モーセの10戒にもあるし、仏教にも不妄語戒ってあるし、
イスラムにもバハイにも、嘘はダメって戒律がある。ほんと、やめてほしい。

新学期になったら、学生たちに謝らなきゃ。

2014年3月8日土曜日

裁判・拡大解釈の問題

定義が揺れるのはまずい

妻はカウンセリングの場で、なんだかいろんな種類のDVを訴えました。
正直、そんなにたくさんの種類があるのかと、ちょっと関心した。
いやもう全然、心当たりなかったんですけどね
(この時点で、病んでいることに気づくべきだった、のはまた別の話)。

まあ、それは法律の解釈論ではなくて、世間話なので、
そりゃ揺れるでしょうし、盛りもするだろう。

でも行政の段階で揺れるのは困る。
いま、役所や警察などで運用される場合の定義と、
裁判所で命令を出すための定義がずれていて、
それぞれに求められるレベルが違っています。

DVによる保護を裁判所が命ずるときは、この法律が適用されるから、
(たぶん)そんなにブレないでしょう。

でも実際は、裁判所の命令がなくても行政は動きます。

だから、行政の運用に法的な根拠がなく、
そのため、被疑者が無実を訴えることが困難になっているのです。

実際うちの場合、警察が子供をつれていきました。
役所は住民票を動かして、DVということで行き先を秘匿しました。
この住民票、まだ二女のぶんが戻されていません。
未成年者なので、住民票の異動には、戸主の承認が必要なんですよ。
妻は、再三の求めにも応じてません。
児童手当の不正受給を市役所から指摘されてますが、これも放置したままです。


この一連の行政の行いは、私や子供の人権をずいぶん踏みにじっているのですが、
そうして市民の人権を損なうことにかんして、法の裏付けがない。

私は一度も調べられていないし、反論する機会も与えられていない。

国民は裁判を受ける権利があるはずで。
でも私は、法も裁判もぬきにして、行政機関からひどい扱いをうけています。
これ子供らにしてもそう。親からも姉からも、慣れた家からも離された、
しかも警察官がきて強引に連れていった。

なんだこれ? こんなんだから中世って言われるんですよ。
Wikipediaには、わざわざ、日本における子供の拉致ってページがあるんですよ。
日本に逃げられちゃうとやばいよって。
4月からどう運用されるのかわかんないですが、
きっとDVがどうのこうの言うだろうから、もめますよー、これ。
なんでもDVって言えば通っちゃうから、こうなるんです。
なんで調べないんだろう? 訴えたがわには、立証責任があるべきでは?

裁判・本邦におけるDVの定義は、まちまち

法律上の定義は明確

DVの定義は配偶者暴力防止法の第一章第一条にあります。
いわく、
第一条 この法律において「配偶者からの暴力」とは、
配偶者からの身体に対する暴力
(身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものをいう。
以下同じ。) 又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動
(以下この項及び第二十八条の二において「身体に対する暴力等」と総称する)
をいい、配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に、その者が離婚をし、
又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者から
引き続き受ける身体に対する暴力等を含むものとする。
けっこう、米国のと同じように、わりとドライというか、
本当にまずいタイプの事案を念頭においています。

たしか成立当初にはこの言動の条項すらなかったんじゃないか。

内閣府の男女共同参画局のHPでは
「暴力」は、身体に対する暴力
又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動を指します。
なお、保護命令に関する規定については、
身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫のみを対象としているほか、
身体に対する暴力のみを対象としている規定もあります。
と、さすがに法律に準拠した説明がなされています。
これは別のページで、より具体的に解説されています。
長いので引用しないでおきます。まあでも、法律に則った説明だと思います。

だんだん弛くなる定義


厚労省による用語説明では
DVとはドメスティックバイオレンスの略語であり、
配偶者間や内縁関係(過去の関係も含む)、
恋人関係等の親密な関係(過去の関係も含む)の間等に起こる
暴力や暴力による支配状態のことをいう。
ここでいう暴力とは、身体に対する暴力だけではなく、精神的なもの、
経済的なもの、性的なものなどの身体に対する暴力に準ずる
心身に有害な影響を及ぼす言動も含まれる。
ここで初めて(?)経済的なものという概念が加わります。
法律ではPTSDの原因になる何かに限定してたんじゃなかったかな?
これ心理学的に裏付けがあるのかな?

それはともかく、法律は各自治体に啓蒙を要求しています。
そこで、東京都はたとえばこんな紹介をしている。経済DVあり。
千葉県だとこう。千葉は、もうちょっと踏み込んでますね。引用すると、
経済的暴力
  • 生活費を渡さない
  • 外で働くことを妨害する
  • 洋服などを買わせない
  • 家庭の収入について何も教えない
  • 家計を厳しく管理する
これら、立証が難しそうな事柄ではあるなあ。。。
そして、訴えられた方も防御が難しそう。
「服を買ったことに文句を言われたからDV」とかもアリ?
まあこれは、啓蒙なので。法律の紹介ではないから。この程度ならわかるんですが。

どんどん弛くなる定義


「DV 弁護士」 とか 「DV 相談」 とかでググってみてください。
もっと様々なDVを目にすることになります。
離婚訴訟のコーチングをするプロがいっぱいHP作ってますから、
ここで紹介するまでもないでしょう。
彼ら、子供を連れ去ることを推奨してますよー。

ちなみに、行政がどう対応するかは、内閣府をはじめとする省庁間で
方針がでています。これ、最初っから、ちょっと法律を踏み外してないかなあ。

とか思う。

2014年3月7日金曜日

裁判・連れ去りとDV

米国におけるDV

日本のDVに関する法律(配偶者暴力防止法)は
議員立法で、おそらくはアメリカの制度をかなり参考にしてるんじゃないかと思われます。
女性を男性から守るって考え方も、まあそのための政府の機関のありかたも似てる(?)。

だけどDVの定義はちょっと違ってそうです。
アメリカの場合、このへんは州や自治区で決められているようで、
そこを調べた資料がありました。
これちょっとおもしろいんです。彼の国では、
Most common among these are sexual assault, assault or battery,
causing physical harm or serious injury,
threatening or placing a victim in fear of harm,
harassment, stalking, trespassing, damage to property,
kidnapping, and unlawful restraint.
これらの中で最も一般的なのは、強姦、攻撃ないし暴行、
身体的な傷ないし深刻な怪我をさせること、
脅迫ないし脅し、
いじめ、ストーキング、不法侵入、所有物を損壊すること、
誘拐, 違法な拘束。
まあ、このkidnappingは、誘拐っていうか(本人の)拉致でしょうけどね(笑)。
大事にしているものを損うっていう意味でも、子供の連れ去りって、
DVの一種だとおもわれる。日本の場合、連れ去りの理由としてDVが使われますけどね。

けっこうやばいというか、ドライというか、本当に危ない事案が念頭にありそうです。

2014年3月6日木曜日

裁判・2通りの間違い

きのうみつけたブログです→主婦が説くDVでっち上げ解決マニュアルのブログ
第三者的な視点が、たいへん有り難いのでした。

ここでも取り上げられている内容なんですが、
たとえばDV法が、逃がすことに特化しすぎているという問題。

これ、私もすごく困っています。DVって訴えたもの勝ちで。
というか女性が訴えれば勝ちで。行政はそれで動くから。
捜査とか、教育とか、一切なしで。
痴漢冤罪と虚偽DVって、地雷みたいなもんですよね。
曲がり角で、棍棒を持った大猿の一撃をくらって死んだ。みたいな。

ここで、行政の、あるいは議員立法だったこの法律の、肩をもってみます。
これ、たとえば福島みずほ議員がつくった法律ですよね。
彼女は弁護士としての活動を通じて、悲惨なDVの現場をみてきた。
だから、被害者の保護を最重要と考えた。この動機は、正しい。

ただ、ちょっとだけまずいこともやっちゃった。

二種類の過誤

あらゆる間違いを二種類に分けることができます。
  1. 本当は正しくないのに、正しいと判断する誤り・擬陽性 False positive
  2. 本当は正しいのに、正しくないと判断する誤り・偽陰性 False negative
1. を「慌てものの間違い」といいます。ユーレイをみた! とか。
この人こそ、探し求めていた運命の人だ! とか。

2. は「うっかり者の間違い」です。宇宙人といっしょにいても気づかないとか。
いい人って、どこにもいないなあ。 とか。

あらゆる判断は、正しいか正しくないかに分けることができます。
正しくない判断をゼロにすることはできません。
でも、どっち側により多く間違うかを調節することはできます。
この二種類の間違いは、両天秤です。
判断を厳しくするとうっかりが増え、甘くすると慌てものが増えます。

DVがあったのだろうという疑いが生じたとします
(そしてまあ、普通の感覚でいえば、それは調査するのですが)。
その結果、慌てものの間違いをやっちゃうと、冤罪が生じます。
うっかり者の間違いをやっちゃうと、悲惨な事件の兆候を見逃すことになります。

ふつう、どちらかというと慌てものの間違いのほうが悲惨です。
製薬会社なら、何億円もかけてつみあげた研究が水の泡です。
結婚生活は...
だから、ふつうは、こちらの方に制限をかけます。
たとえば、生物学での研究では、慌てものの間違いの確率を5%以下にすることが求められます。
まあ20回に1回くらいなら間違うことを許そうじゃないか、
そうしないと発見できないからな、と。
厳しいときは1%になったり、0.1%を使う人もいますけどね。

DVのときは、もっと発見側に重きを置く必要があります。
それは尤もなこと。
ただ、ちょっと制度上、そこを100%で運用しているのは、愚か過ぎないか。
いつも間違う人も組織も愚かですよね。
まして、そこを利用する法律家がでてきているのに放置するのは、まずいだろう。


なぜ調査しないんだろう

物事を調べるのは、手間も時間もかかります。
でも間違いを減らそうとおもったら、そこにコストをかけるのは当然。
それをするために公的な機関なり事業なりを創立するべきだと 私も思います。
いまその役割を負っている機関が、まあ、いくつもあるわけですが、
相互に交流がなさそうだし、
訴えを受領するだけしか機能してなさそうだし。
実際、たとえば婦人相談所で何をやっているのかって、外からはぜんぜん見えないですね。
調査とか、能力的に無理じゃないかな。DV夫を制圧するだけの力もなさそう。
立法の段階では、みなさんそれら機関にすごく期待するみたいですが、
急に言われても、実務者の能力が急に伸びるわけがない。
うちの家裁の調査官、どうなのかなあ。
棚瀬先生の本をあげたら読んでくれるかなあ。
受け取れないって突き返されるだけかなあ。

2014年3月5日水曜日

裁判・思い込みDV

これは言い得て妙

宮城の弁護士さんのブログで思い込みDVというタームを見まして。
おお、これは思い当たるところ大だなあと。なるほどなあ。

うちなんかもう典型的な核家族で。親戚もいないし、
二人でやらなきゃならなかった。
で、まあ生物系の研究者って、だいたい手先が器用だし、
段取りがいいし(って自分で言ってりゃ世話ないけど)、
生き物の世話にも慣れてるからなあ。

でもねー。正直、思い込みDVって、それは妄想ですよ。
妄想を信じこんでいる時点で、すでに精神病でしょう。
自分に病識がない患者は、プロでも難しいんです。
まして私らの手に負えるもんじゃないです。

うちなんか1年も調停や審判をやってますが、妄想はエスカレートしてます。
ちゃんと投薬しないと、病状が悪化していくのだろうな。
これじゃ治るものも治らなくなる....

こうした、病んだひとの言いなりになって、
病気の被害を拡大しているわけだから、行政の責任は重いですよ。
最大の被害者は子供です。
また、治療の機会を失っているという点では、本人も被害者かもしれない。