2015年10月19日月曜日

改正民法及び家事審判法規に関する執務資料 について

最高裁判所事務総局(1981)の資料。
冊子を返却しなきゃならないから先にこっちをあたっておく。


これは昭和56年の民法改正にともなって、実務をどうするべきかを通達したものである。
これが、子の監護については家裁で審判でやりなさいよっていう

最高裁判所第三小法廷 平成5 (1993)年10月19日判決
最高裁判所民事判例集47巻8号 5099頁.

これにつながっている(この判決で引用されている)。

その中身はどうなってるのかなとおもって、取り寄せてみた。
例の家裁月報をだしていた法曹會というところが頒布していた。


さて中身みてみると、もうこれはほとんどすべてが遺産相続のことばっかり。

子供のことが書かれているのは1頁くらい

現場判断でやれ、に近い。「解釈にゆだねられている」

ちなみに引き渡しについても、物品や金のことばっかりで、
子供をどうするのかについてはぜんぜん

どうしてそんななのかについては、ちょっと詳しく経緯がのってた
戦前の民法を新しい制度にするにあたって、拙速にやったから、不備だらけだと。
それを直すのになんとかがんばったんだけど、まだ穴だらけだと。

こんなぼろっぼろのをしかし、下敷きにして出した最高裁判決だったわけだ。


もうちょっとなんとかならなかったのかな。




ちなみにあの噴飯もののフレーズ、
科学的な調査能力を有する家裁うんぬんのオリジナルは、ここにありました。


どうして法曹って、自分たちが無知であることを知ろうとしないんだろう。

松本2011について

家庭裁判月報の平成23年9月、第63巻9号に、
「元大阪高裁部統括判事」の松本哲泓さんの論説があります。

子の引渡し・監護権者指定に関する最近の裁判例の傾向について

出た時期が微妙です。
民法の改正は、施行が2012年の4月だけど、成立は2011年。
論説の本文には触れてませんが、意識はしていただろう。

家裁月報って最高裁が出していたものだし、
いわゆるピア・レビューの仕組みはなさそうです(すごく厳しいのがあるのかな逆に)。

あらゆる審判は原則的に非公開なのですが、
この論説では未公開のケースがばんばん使われています。

そのお立場から見ることができたものを含めて38のケースを紹介したと。


こういうの、ただ傾向を見せるわけがないです。
意図があってやってるはず。
そこらへんをちょっと分析してみましょう。

2015年3月27日金曜日

家裁が嘘まみれなことについて

結局あれらは、つき放題ということなんだろうかね、と。

TEDに、Pamela Meyer: How to spot a liarというプレゼンがあって、
まあ見破り方とか教えてくれてるんですが、
そこでのとくに「なるほど」は、
嘘は、つくものとつかれるものの両方がいて成立するのだ、
後者も嘘に加担しているんだってことでした。

たしかに、相手にとって都合のいい嘘ほど、よく通るわけです。
バブルだって、あれは信じたい人が多いから、ああなってる。
「ひとは信じたいものを信じるのだ、真実をじゃない」。


連れ去られ側のいうことを一切無視して、連れ去り側の嘘を端から採用するのは、
そのほうが裁判所にとって都合がいいから、でしょう。
なぜ都合がいいか? ずっと、「継続性の原則」という、間違った仮説を
信奉してきたから。その仮説はアメリカのとある法学者が考えたもので、
彼は日本に来日してその自説をひろめていきました。本国ではそれは
調査データのもとに否定されて、以来かえりみられることがありません。
日本では(おそらく「裁判所が間違っていた」ことを認めたくないために)
まだ幽霊のように生き残っている。たいへん愚かしいことだが事実です。

騙されたがっている人に、都合のいい嘘をふきこむやつらがいて、
それが日本の家裁のうそまみれな状態をつくりだしています。
法律では、調査官の仕事は事実を調べることなのだけど、
彼らはその嘘に加担することを平気でしています。
いやむしろ、事実を調べるための能力に欠けています。
方法論ができていないし、手段もない、気構えもない。

人証の際に宣誓をして、それに違反したら罰則があります。
しかし調停でも審判でもそうした手続きはないですよね。

こうした状況が、家裁を嘘まみれにしていく。
その責任の半分は、嘘を信じたい家裁にあります。


ま、そんなわけで、家裁ではほんとうに目も当てられないような嘘が横行しています。
つかれた側はたまったもんじゃないけど、いちいち、傷ついたりしないほうがいいです。
あなたが相手をしているひとは、しょせん、その程度のひとだったということ。
冷静にひとつひとつ、つぶしていって、それは文書化しておきましょう。