2014年3月6日木曜日

裁判・2通りの間違い

きのうみつけたブログです→主婦が説くDVでっち上げ解決マニュアルのブログ
第三者的な視点が、たいへん有り難いのでした。

ここでも取り上げられている内容なんですが、
たとえばDV法が、逃がすことに特化しすぎているという問題。

これ、私もすごく困っています。DVって訴えたもの勝ちで。
というか女性が訴えれば勝ちで。行政はそれで動くから。
捜査とか、教育とか、一切なしで。
痴漢冤罪と虚偽DVって、地雷みたいなもんですよね。
曲がり角で、棍棒を持った大猿の一撃をくらって死んだ。みたいな。

ここで、行政の、あるいは議員立法だったこの法律の、肩をもってみます。
これ、たとえば福島みずほ議員がつくった法律ですよね。
彼女は弁護士としての活動を通じて、悲惨なDVの現場をみてきた。
だから、被害者の保護を最重要と考えた。この動機は、正しい。

ただ、ちょっとだけまずいこともやっちゃった。

二種類の過誤

あらゆる間違いを二種類に分けることができます。
  1. 本当は正しくないのに、正しいと判断する誤り・擬陽性 False positive
  2. 本当は正しいのに、正しくないと判断する誤り・偽陰性 False negative
1. を「慌てものの間違い」といいます。ユーレイをみた! とか。
この人こそ、探し求めていた運命の人だ! とか。

2. は「うっかり者の間違い」です。宇宙人といっしょにいても気づかないとか。
いい人って、どこにもいないなあ。 とか。

あらゆる判断は、正しいか正しくないかに分けることができます。
正しくない判断をゼロにすることはできません。
でも、どっち側により多く間違うかを調節することはできます。
この二種類の間違いは、両天秤です。
判断を厳しくするとうっかりが増え、甘くすると慌てものが増えます。

DVがあったのだろうという疑いが生じたとします
(そしてまあ、普通の感覚でいえば、それは調査するのですが)。
その結果、慌てものの間違いをやっちゃうと、冤罪が生じます。
うっかり者の間違いをやっちゃうと、悲惨な事件の兆候を見逃すことになります。

ふつう、どちらかというと慌てものの間違いのほうが悲惨です。
製薬会社なら、何億円もかけてつみあげた研究が水の泡です。
結婚生活は...
だから、ふつうは、こちらの方に制限をかけます。
たとえば、生物学での研究では、慌てものの間違いの確率を5%以下にすることが求められます。
まあ20回に1回くらいなら間違うことを許そうじゃないか、
そうしないと発見できないからな、と。
厳しいときは1%になったり、0.1%を使う人もいますけどね。

DVのときは、もっと発見側に重きを置く必要があります。
それは尤もなこと。
ただ、ちょっと制度上、そこを100%で運用しているのは、愚か過ぎないか。
いつも間違う人も組織も愚かですよね。
まして、そこを利用する法律家がでてきているのに放置するのは、まずいだろう。


なぜ調査しないんだろう

物事を調べるのは、手間も時間もかかります。
でも間違いを減らそうとおもったら、そこにコストをかけるのは当然。
それをするために公的な機関なり事業なりを創立するべきだと 私も思います。
いまその役割を負っている機関が、まあ、いくつもあるわけですが、
相互に交流がなさそうだし、
訴えを受領するだけしか機能してなさそうだし。
実際、たとえば婦人相談所で何をやっているのかって、外からはぜんぜん見えないですね。
調査とか、能力的に無理じゃないかな。DV夫を制圧するだけの力もなさそう。
立法の段階では、みなさんそれら機関にすごく期待するみたいですが、
急に言われても、実務者の能力が急に伸びるわけがない。
うちの家裁の調査官、どうなのかなあ。
棚瀬先生の本をあげたら読んでくれるかなあ。
受け取れないって突き返されるだけかなあ。

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