2014年5月31日土曜日

Maccoby and Mnookin 1992

その名もDividing the Child という本で、
けっこうあちこちの図書館にあって、取り寄せていただきました。
カリフォルニア州で行われた大規模な調査の報告書です。
Amatoさんたちのあのレビューの元になっているなかでも、最大級の調査研究じゃないか。

いやごめん、もちろん翻訳なんて無理だけど、いまパラパラみています。

こういうことかあとね。この分野、なんとなく漠然と「文系の人たちの仕事」と
おもってたんですが、もちろんそこには業務分担というか、学際な取り組みがある。

この本はつまり社会学の分野の調査の社会学の本なんですよ。
文系濃度が高い。データを得てくるのはアンケートで、
あらかじめある目的によって設問がつくられていて、
その目的にしたがってデータは解析される。

もちろんこれはすごい労作で、その集計だけでもエライ作業だったはずですが。
それにしても、データの扱いがぞんざい。だいたい、うんと簡単な表に集計される。 パーセントの計算くらいしかしてない。グラフにもしない。
検定もしない(たまにするけどほとんどt検定で、帰無仮説とかの表示がなかったりする)。
因子間の解析とかしない。

そこで、とりまとめる必要がでてきたんだと思われる。
400ページ近くある本をぼんって出されても、忙しい実務者の役には立たないもの。
そこにAmatoさんたちの存在意義があった。
こういうのを集めて、数ページのレビューに要約した。データを視覚化してわかりやすくもした。

そっかあ。なるほどね。

心理学者はそういうのを読んで、役立てたりするのかな? それはまた別なのかな?

さてしかしところで、調べたいところを調べて、それ以外のところを無視しているから、
目的意識がないところはわからないなこの方法だと。
また、新たな発見は、まずないだろうな。
データに語らせる Data Driven な分析っていう発想は、ないのだろう。

あと、この本を読んでいて、生データにはアクセスできないなとも思った。
この時代なら仕方ない部分はあるけど。
Amatoさんたち、どうしたのかな。
私が引き受けるときには、かなり生なデータを要求するんだけど、
そういう協力関係ってとってるのかなあ?
これも聞いてみよう。   すっかり嫌な質問者だ。

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