2014年2月20日木曜日

子育て・心理的虐待/過干渉

過干渉について

虐待の全般を解説するのは、私は明らかに適任でないです。
けっこう多岐にわたる事柄で、いろんなケースワークがなされていて、
すみません、わたし不勉強です。

ここでは、じぶんちに関連することだけ。
過干渉、ないし、親による行き過ぎたコントロールです。

このへん研究成果がわかりやすく解説されてるサイトがけっこうあって、
たとえば米国のセラピストDan Neuharth氏のサイト
(この方、MDでなくてPhDで、セラピストとしての資格をもってらっしゃるんですね)では
過干渉になる親の特徴を以下のように紹介してます。
ちょっと元の表現がくだけているものなので、直訳しにくい。
意訳ではありますが、だいたいこんなかんじ。

  1. 抑圧:自らが自立していない。味方がほしくて、子供の精神を支配して自分に引き止める。これが子供の自我形成を抑圧する。
  2. 与えない:(そうしないと思い通りにできないと信じていて)子供に注意を払ったり励ましたりすることを保留する。子供を条件付きでしか愛さない。
  3. 完璧主義:優秀であることに固執し、子供に過大な要求をする。
  4. カルト的:不確かさに耐えられず、自分が全てをよく知っていると思いたがる。しばしば、軍や社会・企業の規律、宗教の戒律、特定の哲学などにはまりこみ、それらの厳格なルールを子供に押し付ける。
  5. カオス的:心のなかで台風が荒れている。くるくる変わる気分、矛盾しあった規律、困惑させるコミュニケーションで子供を振り回す。
  6. 自己中心的:強固な負けず嫌いで、譲歩するのが嫌で、子供から奪い取ることに熱心である。被害妄想的で自己中心的、誰かの得を自分の損と考える(その誰か、には子供が含まれる)ため、子供を馬鹿にした尊大な態度をとる。
  7. 虐待:怒れる火山の頂に立つごとく、子供を精神的ないし物理的に虐める。またはセクハラをする。怒りにまかせて子供を扱う。
  8. 子供じみた:自らの能力を貶め、子供を保護しない。逆に、子供たちに自分の世話をさせる。
これぜんぶウチの妻にあてはまるんじゃないかなあ....
娘らはどう見るかな? 聞いてみたいけど、聞くのがこわいかもだ。
たぶん妻に知れると、「私の悪口を言って娘たちを洗脳している」とか言い出すしなあ。
でも、ちょっと書き出してみると、
  1. 抑圧:連れ去った子供を洗脳してるっぽいです(後で項を改めて)。
  2. 与えない:自分に反抗的になった二女を放り出し、弟妹に会わせません。
  3. 完璧主義:放り出した二女ですが、英検を受けろといって、勝手に申し込んでいましたよ。二女は行かなかったみたいだけど。
  4. カルト的:目下、キリスト教の某宗派にハマっています。子供らを毎週つれてってます。なにかというとすぐ「神は」とか「祈れば大丈夫」とか言うようになってるらしい。
  5. カオス的:これ!これ! 片付けると怒る、何か気に入らないことがあると怒る、どこに地雷があるんだかわからなかった。
  6. 自己中心的:これも! えらい被害妄想的で、妄想が膨らむふくらむ。で、妄想と現実の境があやふやになって....。まわりのことは一切考えない。長女が受験だ、とか、子供たちが泣いているとか、ぜんぜん気にならないらしい。
  7. 虐待:いったん叱り始めると、いつまでもいつまでも止まらない。自分の気の済むまで、罵倒し続ける。子供が逃げると、どこまでも追いかけていく。しつこい。
  8. 子供じみた:泣きながら、子供に私の愚痴を言い聞かせ、慰めてもらってるらしいです。
わー。当てはまりすぎ。見てたの? 予知能力? ってくらい。
自分自身はどうだろう? 3が怪しい? 
自分じゃわかんないから、そのうちやっぱ娘らにも見てもらおうかな。
でも二女にみせると、トラウマがフラッシュバックしそうだ。

どんな影響があるか

当然、いろんなことがおきます。それこそ、本が何冊もでてるくらい。
スーザン・フォワード著の「毒になる親」は有名で、
たとえばここにこの本のまとめが。
このタームで検索するといろんな情報にアクセスできます。気味のいいもんじゃないけど、
後述する理由のため、たぶん自分の家族には関係ないって人も、知っていたほうがいいと思う。
いちばんの問題は、

  • 子供が自我を確立することへの阻害
  • (上記に関連して)子供との共依存
  • 子供が抜け出せたら、関係が途絶・破綻する
  • 長年にわたって影響するトラウマを残す
でないかなと。
その結果、いつまでも自分に自信が持てない・自己評価が低いこととか、
結婚生活がうまくいかなかったり(結婚したあとでも干渉が続いていたりして)
もろもろの社会生活がうまくいかなかったりすると、「毒になる親」では紹介しています。
私らの学生さんたちの中にも、これが疑われる子はけっこういます。
学校に出てこなくなったり、もっと引きこもったりします。
他者を信じられないみたいで、友達をつくるのも下手だったり、
教官やカウンセラーにもうまく頼れないんです。壁をつくっちゃう。
社会的に不適応なかんじ。←これ素人が言っていいことじゃないかも。だけど正直、そんなかんじ。

逆に、ああ、この子は愛されてきた(いる)子だなってのも、見てるとわかります。
どこか人間を信じていて、心の芯に温かいものがある。
向い合ってると、その子から信頼されている感じがする。
そういう信頼を無下にはできないから、こっちもがんばっちゃう。
だから、愛されている子はちょっと得をします。スタートの位置が違う。

そうやって縛り付けられていても、まあ破綻することもありましょう。
かならずしも過干渉の親と仲がいいわけじゃなかったりする。
まあ、普通に考えれば、嫌だよね、こんな押し付けがましいひと。

どう予防するか

親子の関係が密室であると、これが防ぎにくいわけで。
二親いるなら、その両方がみる、じいちゃんばあちゃんもいればみんなでみる、
たぶん子供は、たくさんの大人や子供のなかで育つほうがいいんだと思われ。
悲惨な虐待は密室でおきます。これをやる親は、社会との接点を避けます。

連れ去りと引き離しは、その最たるものだと思う(次項に)。

これ、要注意なのは、親にこう育てられた子は、長じて自立できない大人に、
やがて過干渉な親になってしまいがちだということ。
支配されてきた復讐を、自分の子供で遂げようとする。
虐待の連鎖です。親との仲がわるいひとは、自分でもこれ疑うべきかも。
うちも、妻のところも、ちょっとそんなだったな。
問題ある学生は、親もへんな人だったりします。例外もあるけど。

こういう連鎖は、自分の代で止めましょう。

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