2014年2月16日日曜日

裁判・やっぱり中世?

お白州

あの、日本は中世だっていうやつ。青筋立ててシャラップとかいったやつ。
大使として、だれかもうちょっとマシな人がいなかったのか、恥ずかしいなあと
苦笑いしたんだけど、あれシャレにならないですね。

うちの家裁(の調査官)、ほんとに中世みたいだ。
学術研究を無視するというか、たぶん勉強してないんだけど、
それで自分たちだけがオーソリティみたいにふるまってる。
けど、その実力は、前のエントリーにある通りで。

いろんな分野で、科学革命と言うべき、自然科学の成果の還元がありました。
遅かったり早かったりするけど。RAフィッシャーがいた農学(の一部)は早かった。
それから医学、やがて生物学全体へ。

医学でも遅いとこと早いとこがあって、感染症学なんかはとても早くて、
精神医学はまだそれが起こり始めたかなってところみたい。でもたぶん急速に進む。
会社が薬を売るためだけにでっち上げていた症例は否定され、
学会にも自浄作用があるところを見せてくれてます。
脳科学もずいぶん急速に進歩しつつあり、そこからの還元が期待できそう。
うん、これから進むよきっと。

裁判所もそうあってほしい。
独立と孤立を間違えてないだろうか。もっと心を開いていってほしい。

今回の報告書でいちばんの違和感は、「自分たちが聞き取ったことが全て」という態度。
言わせてしまえばこっちのもの、とばかりに誘導尋問をする。
物証を無視する。現実社会も無視する。

たとえば、虐待の兆候は見られなかった。だから存在しなかったと彼らは言う。
調査の感度が悪かったからだという可能性は無視される(実際、悪かったわけだが)。

科学では、こう。
もし何か仮説があったら、調査して、たとえば有意差検定をする。
有意であれば、なんらかの行動をおこす。発表するなり、研究を発展させるなり。
有意でなければ沈黙する。有意でないということは、差が検出できなかったということ。
差がなかったことではない。ぜんぜん違う。
別の証拠があるのなら、そっちを検討するものだ。
これを知らないということは、統計学の基礎がないということ。
統計学の基礎がないということは、科学の素養がないということ。
よって、そこは科学以前の世界。それはキリスト教圏なら中世。
世界的な水準でいって、中世と揶揄されるのは、仕方ないことでしょう。

思うに、お白州のシステムって、こんなだったのでは。
証言を集める→それをもとにストーリーをつくる→権威をもって関係者を屈服させ、そのストーリーが正しいとする
調査の非科学性もさることながら、
そのストーリーを作る際の客観性の担保とか、あらゆる可能性の検証とか、仮説と立証とか、
そうした「科学的な考え方のシステム」が、このお白州にはない。
調査官がやったのは、まさにこれ。
もっと悪いかな、事前にストーリーがあって、
それに沿う証言を集めたわけだから(子どもに誘導尋問までして)。
とはいえ、江戸時代は日本では「近世」の扱いだから、この家裁を中世と呼ぶのは失礼かな。
近世のほうが適切かも。

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