調査方法
これ、他のところ、別の調査官でどうだったのかがわからない、もしかしたら私らのケースだけかもしれない。
でも少なくとも我が県では、子ども関係のときは、
男女二人をペアにして派遣してるらしいです。
調査は、この二人による聞き取りでおこなわれます。
彼ら、質問を用意してきて、それについて聞き取ります。
わざわざ雪のなかをお越しいただいて。
お茶とお菓子くらいは用意したんですが、いっさい手をつけません。
せめて家のなかを暖かくしてお迎えしました。
聞き取った内容は、ひたすらノートに書き取ります。
ずっと書いてます。 え? 録音とかじゃなくて?
書くんです。書くのが追いつかないと、ちょっとまってと言われます。
そこで聞いたことに関して、質問を重ねることはありません。
用意した質問への答えをただ書き取るだけです。
自分の意見を述べることもありません。
頷きながら書き取るので、理解してるのかなとか思ったんですが、
どうもそうでもないらしい。筆記が追いついていることの表明なのかもしれない。
なんだろう、対話みたいに見えるけど、ぜんぜん対話じゃないんですよ。
正直、要領のわるい学生を相手にしているときのような、
ずっと咬み合わないものを感じてました。
いい学生に教えるのは楽しい。適切な合いの手があって、
ナイスな質問があって、それがまた議論を深めていくから。
調査官の態度はその逆。なんていうか、遠隔操作のロボットを相手にしているかんじ。
聞き取り調査で重要なのは言葉尻ではなくて、
相手の考えの大筋を聞き取ること。
対話は科学の基本で、誤解をとき、論点を見出し、
より深い理解を得るためには、誠実な対話による議論は欠かせない。
ってなことを、もしかしてこのひとたち知らないのかな?
その悪い予感は、あとで形をとってでてきました。
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